2025年度パンフレット_東京都市大学等々力中学校・高等学校
35/36

校長 草間 雅行「noblesse oblige」。この理念のもと、「高潔」「英知」「共生」の精神を身につけたグローバルリーダーの育成をめざす。これは本校の原田豊前校長が掲げ、今日まで受け継がれている教育目標です。私は校長として、本校の原田前校長を始め、教職員、在校生、卒業生、保護者の方々が創り上げてきた伝統を継承し、さらに発展させていきたいと考えております。私の教員生活は今年で38年目を迎えます。これまで私は東京都市大学付属中学校・高等学校の理科の教員として教壇に立ち、その後、同校の教頭・副校長を務めてきました。私が教育現場で学んだことは、夢を持つことの大切さです。自分のための夢ではありません。世のため、人のためになる夢です。自分のためだけの夢は、はかなく脆いものですが、社会に貢献したいという夢は計り知れない強さを持っています。その夢が崇高であればあるほど、人は惜しみなく努力を注いでいきます。これは「noblesse oblige」の理念に相通ずるものです。人のために力を尽くすことは、やがて自分にも返ってきます。自分が困難に直面した時、まわりの人たちが支えてくれるからです。これは本校の教育目標である「共生」の精神にもつながるでしょう。こうした生き方は、将来の予測が不可能なこれからの時代にますます求められると思います。 夢を抱き、それを実現するためには、自立することが求められます。私がこれまでの教育現場で学んだのが、この自立のためには“待つこと”が大切であるということです。生徒に対してすぐに手を差し伸べるのではなく、生徒が自分で答えを見つけられるまでじっと待ちます。勉強していてわからないことなど生徒から質問されたとしたら、懇切丁寧に教えたい気持ちを抑え、最小限のヒントを与えるだけに留めて、生徒にじっくりと考えさせます。このような教員の姿勢が生徒の成長を促すのです。本校は面倒見のよさを教育方針のひとつとしていますが、これは何から何まで手をかけるわけではありません。面倒見のよさは手厚い指導と、待つことのバランスの上に成立していると私は認識しています。こうした姿勢を、これまで以上に大切にしていきたいと思います。 また、私が本校でさら力を入れたいのが、海外研修や留学を始めとするグローバル教育です。その一環として帰国生の入学者数を増やしていきたいと考えています。私の前任校の東京都市大学付属では在校生の約6分の1が帰国生でした。本校もこの割合に近づけていくことが目標です。様々な国々の価値観を持った帰国生が教室にいれば、一般生は教室にいながらにして異文化体験ができ、刺激を受けることができます。留学への憧憬や海外大学進学への希望も生まれるでしょう。また、帰国生の多くは英語が堪能です。 この環境も一般生に好影響を与えます。「あの生徒のように流暢な英語を話したい」という気持ちが芽生え、これが英語を真剣に学ぼうとする原動力になるはずです。 こうした本校での充実した学びを糧に、グローバルリーダーとして社会に大きく貢献できる人材をより多く本校から送り出していきたいと考えています。35世田谷キャンパス東京都世田谷区玉堤1-28-1□ 理工学部□ 建築都市デザイン学部□ 情報工学部□ 都市生活学部□ 人間科学部□ 大学院総合理工学研究科横浜キャンパス神奈川県横浜市都筑区牛久保西3-3-1□ 環境学部□ メディア情報学部□ デザイン・データ科学部□ 大学院環境情報学研究科都市大グループのスケールメリットを生かした数々の取り組みが用意されています。「都市」で学ぶ。「人」を育てる。「未来」を築く。人のためになる夢を抱き、それを実現できる力を

元のページ  ../index.html#35

このブックを見る