11月30日(土)、中学3年生は「平和と命の旅」の事後学習としてワールドピースワークショップ(WPW)を実施しました。
「平和と命の旅」で訪れた知覧特攻平和会館、長崎平和公園や長崎原爆資料館での学びを振り返りつつ、世界平和に向けて自分たちに何ができるのかを提言し、未来を担う一員としての自覚を育成するために行っています。
各クラスで決めたテーマのもと、ジグソー法を活用して留学生たちとともに話し合いをし、発表をしました。英語に特化したGLクラスでは、話し合いから発表まで、すべて英語で行いました。
《全体テーマ:「平和と命」》
《クラスのテーマ》
1組:核は必要かどうか
2組:なぜ世の中から戦争(紛争)はなくならないのか
3組:戦争、武器と兵器
4組:日本が戦争をしたらどうなるか
5組:自衛隊は本当に戦力ではないのか
《生徒の振り返り…これからしたいことは何か》
今日の議論で、日本の経済や政治などはかなり世界に影響されているので、もう少し世界に目を向けていきたいと思った。また、核兵器が必要かどうかというテーマに対して、今まで日本は被爆国なので核兵器をなくそうということを考えなければいけないと思っていたが、核兵器は使わなければ世界を少なからず安定させているのではないかということも感じたので、もちろん核兵器の存在自体には反対だが、少し考えが変わった。そして、核兵器をなくすのであればどのようなことをすれば良いのかも考えなければいけないと思った。
こういった社会問題は道徳の授業ではないことを痛感しました。答えはない問いであって、知識を身につければ身につけるほど悩んでしまいますが、とても良い経験になりました。なんとなく最近感じていなかった感覚を味わいました。正直自分の価値観で考えていては解決できない問題がほとんどで、それはさまざまな考え方と具体的な知識が役立つのではないかと思いました。今回のような経験を、今後の自分の選択に活かしていけるようにしたいです。
他の班の人の発表の中に、日本だけでなく様々な国の人と交流して話すということも戦争を減らすことにつながると言っている人がいて、なるほど、と思いました。
自分たちの話し合いの中で私が最も大事だと思ったのは、「他人事として捉えない」ということです。だから、これからは、日本は戦争がないから「自分には関係ない」ではなく、「自分にもできることがないかな」というふうに考え、それを実際に行動に移していきたいです。
国際法の整備や、国同士の問題というのは今の私たちもしくは未来の私たちでも解決は難しいと思う。でも、人同士の問題、例えば宗教間の争いや民族間の争い、人の「欲」による争いは、自分たちが常に世界情勢に関心を持ち、相手側の意見を尊重して対話をし、戦争の悲惨さを具体的に語り継いでいくことで防いでいくことができるのではないかと思った。
今回改めて思ったのは違いを分かり合うことの重要さと大切さだ。しかしその違いは目に見えないものも多いと思う。思想はその一番わかりやすい例であり、最も分かり合うのが難しい。そもそもこの人が何を考えているのか、というのも感じ取るのは難しく、それが原因で自分が無意識に他人を傷つけてしまうこともある。それを踏まえて私がこれから意識したいことは「自分の考えを伝えること、人の考えを聞くこと」だ。分かり合うことのその一歩手前に知ることがある。まずは相手のことを知ること、それが分かり合うことの第一歩であり、他の国の人たちとの交流などでも、私たちのような存在であってもできることだと思うからだ。
公民の授業に真剣に取り組みたいです。そうすることで未来のことがわかっていき、やがては戦争を無くすための解決策が練り出せるかもしれないからです。世界平和を語るにはそれ相応の知識と経験が必要だと思うので、留学生と意見を交換できたことはとてもよかったと思っています。今回海外の方々の目線で日本に対する意見をもらうという新鮮な体験ができたため、ワールドピースワークショップをしてよかったです。
どこからが戦力なのか、またどのようにしたら平和になるのかを考えて後世に伝えてこれから発生してしまうであろう悲惨な戦争を止めていくことがとても重要だと思った。
ワークショップが終わってからも、自分のクラスのテーマに関わる考えを、我々教員に語りつづけてくれる生徒もいました。
「平和と命」に関する議論は、正しい答えや決まった答えというものがないものです。しかし、これらのことを考えていくことは、人間が生きる上でとても大切なことです。「平和と命の旅」と「ワールドピースワークショップ」をきっかけに、生徒たちには、これからも考え続けてもらいたいと願っています。
KEYWORD TAG
ARCHIVE