東京都市大学 等々力中学校・高等学校

【行事】自己発見と共生の旅【中学2年】

行事

2021年11月10日(水)から12日(金)の3日間、中学2年生は校外研修「自己発見と共生の旅」を実施しました。東京駅の集合時から天気に恵まれ、生徒たちにとっては久しぶりの宿泊行事(等々力生としては初めての宿泊行事!)ということもあり、楽しみが抑えられないといった様子でした。

「自己発見と共生の旅」では「英知」「高潔」「共生」という3つの資質を高めるべく、福島県に赴きます。会津の精神や野口英世の偉業、環境問題、東日本大震災の記憶など、現地での学びを通じて、たくさんのことを得られた研修になりました。

この研修旅行では「知識構成型ジグソー法」に基づく活動を行っています。まずは全クラスを3つの「エキスパート班」に分け、それぞれ異なった場所を訪れて学習します。その学びをクラスの「ホームグループ」に持ち帰って「什の掟(じゅうのおきて)」を作成します。「什の掟」とは、中学生である今の自分たちが意識して生活していくべき「心構え」のことです。本校の教育理念であるnoblesse obligeに基づく「什の掟」を作り、心を動かすプレゼンテーションをすることは、この旅の大きな目的の一つです。来たる11月20日(土)には、「什の掟プレゼンテーション大会」を実施予定です。

さて、先述の3つのエキスパート班とは、「偉人班」「環境班」「武士道班」の3つです。各班それぞれの学習の様子や、グループ活動の様子をお伝えします。

偉人班

偉人班は東北に関する偉人について、多くのことを学びました!

1日目
鶴ヶ城…城内の展示物から、白虎隊や新島八重などゆかりの人物たちを調べ、そこから「主君に忠義を尽くすこと」「学ぶことの大切さ」について学ぶことができました!

2日目
野口英世記念館…野口英世の生き様から、「自分が社会のために何をすることができるのか」考えるきっかけになりました!
十六橋水門…ファンドールンと大久保利通について、担当者様から貴重なお話を聞くことができました!

環境班

環境班は1日目にコミュタン福島をたずねました。福島第一原子力発電所の現況や放射線量を減らすための取り組みについて学びました。生徒が施設の方に盛んに質問をする姿が見られ、事前学習で学んだことを深めている様子でした。

2日目は再生可能エネルギーの1つである水力発電所をたずねました。「東京電力 秋元発電所」の名の通り、福島にありながらも発電した電気はそのほとんどが関東に送電されているという事実を知り、自分たちの生活は本当に色々な場所や人の働きに支えられているのだということを改めて実感する旅となりました。

武士道班

武士道班は「日新館」と「鶴ヶ城」を訪れました。日新館とは当時の会津藩の男子が入学した藩校です。白虎隊の隊士達もこの日新館で様々なことを学びました。現代人にも通じる、人として大切な教えを生徒たちは真剣な面持ちで聞きました。

その後は坐禅を体験させていただきました。ほとんどの生徒は初めての体験でしたが、坐禅の決まりや目的を教えていただき、なんとか坐禅に挑戦することができました。自分から率先して「警策をいただく」(例の棒状の板で叩いていただく)生徒も見受けられました。

2日目の鶴ヶ城では、多くの偉業を成し遂げた会津人の生涯を知ることができました。最上階から見える景色も絶景で、時間が足りない様子の生徒も多くいました。

ホームグループ活動

各行先でそれぞれのエキスパートになった生徒たちはいよいよプレゼンテーションを作成します。まずはこのプレゼンテーションの目的の共有を行い、エキスパート班で学んだことを深化させました。その後のホームグループ活動では、各班とも工夫を凝らしてスライドや原稿を作成し、さらには見る人を飽きさせない演出も考えていました。11月20日の大会ではどのようなプレゼンテーションが見られるか、今から楽しみに思います。

最後になりますが、この情勢のなか、大きな事故や体調不良がなくこの旅を終えられたことは、決して当たり前のことではなく、周囲の方の支援があってのことです。生徒、教員一同、感謝の気持ちを忘れずに過ごすことの大切さを実感する3日間となりました。行事の開催にあたりご協力いただいたすべての皆様に感謝を申し上げます。ありがとうございました。

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